2005年7月20日(水)「しんぶん赤旗」

私たちは標的じゃない

沖縄県民集会に1万人

実弾演習反対 10年ぶり党派超え


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(写真)実弾射撃訓練に抗議して開かれた緊急集会で基地をなくす決意をこぶしに込めてがんばろうをする参加した人たち=19日、沖縄・金武町

 沖縄県金武(きん)町の米軍都市型戦闘訓練施設(陸軍複合射撃場)での実弾を使った射撃訓練強行に抗議し、同施設の即時閉鎖と伊芸地域の米軍基地撤去を求める超党派の緊急抗議県民集会が十九日、同町で開かれました。


 県議会、金武町、同町議会、伊芸区の四者が主催したもの。稲嶺恵一知事や県出身国会議員、県議会議員、周辺市町村長をはじめ、県内各地から一万人を超える人々が参加しました(主催者発表)。

 基地問題で超党派の県民集会が開かれるのは、米兵による少女暴行事件に抗議した県民総決起大会(一九九五年十月)以来、十年ぶりです。

 米軍の訓練施設は、同町伊芸区の住宅地から三百メートル、沖縄自動車道から二百メートルしか離れていません。過去、米軍演習場からの流弾事故の被害を受け続けてきた地元住民たちは「伊芸区は標的じゃない」などと書いた手づくりのプラカードを持って最前列に並び、怒りの意思を示しました。

 儀武剛町長らがあいさつし「町民の怒りは頂点に達している。日本政府は住民の生命・財産を守るべきだ」と強調。松田義政町議会議長は「子や孫に負の遺産を残してはならない」と力を込め、稲嶺知事は「訓練を中止させるためにみなさんと力を合わせたい」と表明しました。

 伊芸区の池原政文区長は、訓練施設の建設中止を求めて四百日以上にわたり毎朝、基地のゲート前で抗議行動を続けてきました。ひとたび流弾事故が起きれば沖縄の観光産業に重大な影響を与えると指摘し、「伊芸区だけの問題ではない」と県民ぐるみの運動をよびかけました。また、地元の女性と二人の高校生が決意を表明しました。

 集会には、日本共産党から赤嶺政賢衆院議員をはじめ、県議、市町村議らが駆けつけ、参加者を激励しました。


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