2005年7月18日(月)「しんぶん赤旗」
「自立支援」法案
家族に及ぶ負担…苦痛です
障害者ら400人反対集会
大分
「自立支援」を名目に障害者の福祉サービスに一割負担を導入、公費負担医療制度に大幅負担増を持ち込む「障害者自立支援法案」に反対して、大分市で十七日、障害者、家族など約四百人が集会を開きました。主催は「『困るよ!自立支援法案』当事者軽視の成立強行に反対する大分県大集会」実行委員会、県内の十七の障害者団体・施設の代表者が呼びかけ人に名を連ねました。
集会では、障害者・家族らが訴え。車いすで壇上に上がった若杉竜也さん(32)=別府市=は「自立支援法で負担は家族にも及ぶので、親兄弟に遠慮しながら福祉サービスを受けるのは苦痛です。障害者には通常の生活さえ困難な人もいます。自立する以前に障害者の生活を苦しめるこの法案には到底賛成できない」と話しました。
重度障害の娘を持つ松浦和子さん(57)は「重度の障害をもつ人ほど負担が重くなる法案は、私たち親子にとって死活問題。夢を持って生きられる、地域で安心して暮らせる社会を望みます」と、娘と一緒に訴えました。
「全国心臓病の子どもを守る会大分県支部」の代表者の女性は「子どもが心臓病だと分かり、失意の中で、他県にまで出かけて多額の医療費がかかる手術を受けなければならなかった時、公費負担医療制度がどれだけありがたかったか。大幅に負担が増える自立支援法案に反対します」と語りました。
集会では、国会で当事者の声を反映した真の自立支援法を求めるアピールを採択しました。
集会後、参加者はプラカードを掲げ市内をデモ行進しました。