2005年7月17日(日)「しんぶん赤旗」
普天間基地の国外移転
米政府・議会に要請
宜野湾市長が記者会見
【ワシントン=山崎伸治】十日から訪米中の伊波洋一・沖縄県宜野湾市長は十五日、ワシントンでの米政府、連邦議会に対する要請行動を終えて記者会見し、「二回目の要請だが(沖縄の基地問題の)理解が深まったのではないか」と感想を述べました。
同市長は今回、同市にある米海兵隊普天間基地について、「日本国外への分散・移転による早期閉鎖・全面返還」をラムズフェルド国防長官とライス国務長官に要請。十二日に国務省で国防総省のヒル日本部長、国務省のストローブ日本部長と会い、「要請書」を手渡しました。
両氏から具体的な言及はなかったものの、現在進行中の在日米軍再編協議で近く結論が出されるとの見通しが示されました。
議会では、在沖米軍基地の兵力が削減されれば、移転先として可能性の高いカリフォルニア、ハワイ両州選出の議員を中心に十三人の議員、補佐官と面談。
このうち、議会の海外基地見直し委員会の設立にかかわったカリフォルニア州選出のダイアン・ファインスタイン上院議員(民主党)は、市長が示した普天間基地の航空写真に「(基地が)このようなままあってはならない」と驚きを見せ、名護市辺野古沖への新基地建設にも「クレイジーだ。島を破壊するのか」とのべ、普天間基地閉鎖について国防長官あてに書簡を送ると表明しました。
市長は十六日から、海兵隊ペンドルトン基地のあるカリフォルニア州サンディエゴを訪問し、地元自治体や平和団体などに沖縄基地問題の解決への協力を要請する予定です。