2005年7月16日(土)「しんぶん赤旗」
自民 改憲案作成で集い
「軍明記を」「天皇を元首に」
極右勢力の本音相次ぐ
札幌で第1回
自民党の新憲法制定推進本部は十五日、札幌市内で第一回の「国民の声を聞く集い」を開き、中曽根康弘元首相の基調講演と、パネルディスカッションが行われました。
パネリストや会場の参加者からは「自衛隊を軍隊として位置付けよ」「天皇を元首化せよ」などの発言が相次ぎ、極右改憲勢力の本音があらわれた集会となりました。
中曽根氏は、「日本人自らの力で出直す。それが改憲の意義だ」「改憲により民族の意識が高揚する」などと、持論の「自主憲法制定論」を展開しました。
改憲の内容については、九条二項を変え軍隊を持つことを提唱。「日本人も責任を負い、汗を流さなければ世界に通用しない」とのべ、自衛隊が海外で武力行使できるようにすべきだと主張しました。
パネルディスカッションで評論家の上坂冬子氏が「九条改憲では、自衛隊ではなく、軍隊と明記すべきだ」とのべたのに対し、与謝野馨同党新憲法起草委員会事務総長は「自衛権を確立し、兵員、武力を備えた組織をつくることを憲法上明記する」と答えました。