2005年7月15日(金)「しんぶん赤旗」
つくる会教科書 足利市教委(栃木)は不採用
栃木県足利市教育委員会は十三日、「新しい歴史教科書をつくる会」(扶桑社版)の教科書を不採用としました。
会沢政宏教育長は六月議会で、日本共産党の尾関栄子市議に、「教育基本法の理念に基づき、平和を希求し、人権を尊重する児童生徒を育成する立場で、教員の意見を聞く」と答弁していました。同市議会で教科書問題を取り上げたのは尾関市議だけでした。
同市では、「つくる会」が採択に圧力をかけようと市議会に陳情書を提出(後日、議長預かり)したため、新日本婦人の会足利支部(高田真佐子代表)は、寺山厚子市教育委員長に「子どもたちに戦争肯定する教科書を持たせないでほしい」と要請するなど採用反対の運動をすすめていました。
尾関市議は「足利市では扶桑社版の教科書を採用させなかったが、『つくる会』は大田原市での結果を受け、集会を開くなど全県で策動を強めており、採用反対の世論をさらに高めたい」と言います。
県内で「つくる会」の教科書の不採用を公表したのは、十二教科書採択協議会中、那須塩原市協議会を含め二地区です。