2005年7月13日(水)「しんぶん赤旗」

アスベスト完全禁止、情報開示を

全建総連が要請

厚労省に


 アスベスト(石綿)を吸い込んだことが原因の中皮腫や肺がんで労働者・家族らが死亡している問題で、全建総連(前田幸太郎委員長)は十二日、「石綿製品を完全禁止し、企業情報の開示を」と厚生労働省の担当者と交渉しました。尾辻秀久厚労相にたいし、建設労働者の石綿による肺がん・中皮腫の労災認定について「確認を簡素化し、速やかに認定をおこなうこと」などの労働条件改善・労災補償の拡充を文書で要請しました。

 要請・交渉には、全建総連の組合員ら約二十人が参加。アスベスト建材メーカーの労働者にアスベストが原因の肺がん・中皮腫瘍(しゅよう)の健康被害が明るみにでたことをうけ、参加者は「石綿建材を購入し、建設工事に携わってきた建設労働者の被害実態調査はおこなわれていない」と訴え、調査と救済対策を文書要請しました。

 石綿完全禁止の要請文は「建材をふくめ石綿製品の完全禁止、患者の早期救済と粉じん作業での合併症を労災救済すること、解体工事での新たな石綿ばくろを防止することがもとめられている」として、相談窓口一本化、アスベスト製品や製造企業名などの情報公開や公共施設などの飛散アスベストの全国実態調査などを求めています。


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