2005年7月12日(火)「しんぶん赤旗」
普天間基地返還要請へ
宜野湾市長・学生らが訪米
沖縄
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米海兵隊普天間基地の早期閉鎖・全面返還を米国政府などに要請するため、同基地を抱える沖縄県宜野湾市の伊波洋一市長は十日午前、那覇空港を出発し、関西空港経由で米国に向かいました。
空港内で行われた出発式には、宜野湾市民をはじめ、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員、無所属の糸数慶子参院議員らが駆けつけました。
訪米団は、昨年八月に米軍ヘリが沖縄国際大学に墜落した際、構内にいた同大三年の新膳裕治さんら四人。伊波市長の訪米は昨年に続いて二回目ですが、市議会で訪米予算が削除されたため、自費での要請行動となりました。
伊波市長は「日米協議の中で沖縄の声が反映されるよう現状を的確に伝えたい。『普天間』はこれ以上放置できず、県内移設では解決しないことを訴えたい」と強調。新膳さんは「(米軍ヘリの墜落現場で)そのとき、その場所で感じたことをストレートに訴え、若者の代表として基地はいらないものだということを伝えていきたい」と決意を語りました。
要請団は十一日(現地時間)から、国務省や国防総省、国家安全保障会議の担当者や連邦議員らに、ヘリ墜落事故など常に危険と隣り合わせに過ごしている住民の状況とともに、住宅密集地の中心部に居座る過密な基地の現状を訴え、普天間基地の早期閉鎖・全面返還を実現するよう働きかける予定です。