2005年7月10日(日)「しんぶん赤旗」
国外初の爆撃訓練
あすからグアムで
空自、500ポンド爆弾を投下
航空自衛隊の戦闘機部隊が十一日からグアムで、海外で初めての実弾を使った爆撃訓練を行います。国内でも、実弾による爆撃訓練は「例外的に三回行ったことがある」(防衛庁)だけです。今回の訓練は、空自の実戦能力を高めるもの。戦闘機の航続距離を伸ばすため空自が進めている空中給油機の導入などと併せ、海外への侵攻能力の強化につながります。
訓練は二十一日まで。訓練場所はグアムの米空軍アンダーセン基地と周辺空域、その近くにあるファラロン・デ・メディニラ空対地射場です。空自は爆撃訓練(空対地射爆撃訓練)のほか、米軍とともに戦闘機による戦闘訓練も行います。
グアムでの日米共同訓練は六回目。
参加部隊は、三沢基地(青森県)の第三航空団のF4戦闘機十機、警戒航空隊のE2C早期警戒機二機。米空軍側は、マウンテンホーム基地(米本土のアイダホ州)のF15戦闘機十二機が参加する予定です。
空自が爆撃訓練で使用する爆弾は五百ポンド爆弾。投下する量については公表されていません。
防衛庁によると、国内の演習場が狭いため、実弾による爆撃訓練は国内でもほとんど実施していませんでした。爆撃訓練を実施しても、訓練弾の使用に限っていました。