2005年6月30日(木)「しんぶん赤旗」
災害時の自衛隊活用
石原知事 共産党の対策ゆがめて攻撃
東京都の石原慎太郎知事は二十七日、都議選(七月三日投票)での自民党候補の応援演説で、「自衛隊を動員して毎年、災害対策の演習をしてきた。非常に不思議だが、共産党は反対。…自衛隊を使うのが何でおかしいのか、さっぱりわからない」とのべ、日本共産党が災害対策での自衛隊の活用に反対しているかのように攻撃しています。
しかし、そんな事実は、どこにもありません。日本共産党が災害時に自衛隊を活用する方針をもっていることは、これまでも明らかにしてきたことで、周知の事実です。
日本共産党が二〇〇〇年九月に東京都が実施した防災訓練に自衛隊が参加することに反対したのは、自衛隊の大部隊による軍事演習が中心で、防災訓練からかけ離れたものだったからです。
石原知事は、訓練に先立つ時期に、「北朝鮮とか中国に対するある意味での威圧にもなる」「だからせめて実戦に近い演習をしたい。相手は災害でも、ここでやるのは市街戦ですよ」(『Voice』一九九九年八月号)と発言。「不法入国の外国人による大略奪が新宿とか池袋で起きるかもしれない。それに対処するデモンストレーションとして戦車とか装甲車で街を封鎖する訓練もしてほしいといった」(『正論』二〇〇〇年三月)と語っています。こんな訓練に、日本共産党が賛成しなかったのは当然です。
公的な立場にある知事が、事実に反する話をつくりあげて共産党を攻撃する――いつもの石原知事の暴言か、ということではすまされません。(長)