2005年6月26日(日)「しんぶん赤旗」
JR脱線事故
被害者・遺族が連絡会
“心の内語り合える場に”
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JR福知山線事故から二カ月たった二十五日、同じ苦しみを受けた者同士が連絡を取り合うための会を、と被害者と遺族が「4・25ネットワーク」の結成総会を大阪市内で開き、八人の世話人を決めました。初めての顔合わせということもあり、詳しい方針などは決めず、「自由に参加して心の内を語り合える場にしたい」との思いを交流しました。同ネットには四十九遺族、七負傷者が参加しています。
総会後の会見で浅野弥三一(やさかず)さん(63)は「意欲や思いが前面に出て、友好的な雰囲気でした。悲しみを共有しながら、解決しなければならない課題に向かっていきたい」と語りました。補償や事故原因の究明、心のケアなどの問題については「どのような形で進めるか、歩きながら考えていくというスタンス」とのべました。
ネットワーク自体は情報交換の場で、細かな課題について同じ問題意識を共有する人同士で分科会的な場をつくり、運動を進めていきたい考えです。会出席者からは「初めてみんなの意見や思いを聞けてよかった。これから情報などを共有していきたい」「お互い励まし、助け合い、協力してこれからの困難に立ち向かいたい」などの声が出されました。
同会は今後、月一回ペースで会合を開き、次回は七月十六日の予定。今回参加できなかった人にも、ニュースレターを通じて参加をよびかけていきたいとしています。