2005年6月26日(日)「しんぶん赤旗」
宗教界“改憲反対の輪”
東本願寺は決議
成田山新勝寺 機関誌で訴え
憲法九条を守り輝かせようという「宗教者九条の和」の発足(四月)以降、憲法擁護の声が宗教界に広がっています。
仏教界では本山修験宗(総本山聖護院=京都市)宗会が「憲法改悪反対」の決議を採択(十二日)したのにつづき、十四日には真宗大谷派(東本願寺=京都市)宗会が「憲法『改正』反対決議」をおこないました。決議は「第九条の『改正』を中心とした憲法『改正』への動きがにわかに現実味を帯びてきた」ことを「恥ずべし、傷むべし」と指摘し「真宗門徒として強く反対の意を表明」しました。
また、真言宗智山派別格本山の成田山新勝寺(千葉県成田市)機関誌『智光』六月号は巻頭言で「九条の和」を紹介。「わが国は『九条』を守ることで、戦死者を一人も出さず、他国兵を一人も殺さなかった。…この輝かしい『九条』を『外圧』などで毫(ごう)も変えてはならない」とのべています。
日本カトリック司教団は八月のカトリック平和旬間に向けたメッセージ「非暴力による平和への道」(六月)を発表。「武力による侵略という歴史的事実を真摯(しんし)に受け止め、反省し、その歴史認識を共有することが求められている」とのべ、憲法改正論議に憂慮を表明し、「同じ轍(てつ)をふまない覚悟」を呼びかけています。