2005年6月25日(土)「しんぶん赤旗」

公安警察

ビラ配布 待ちぶせ

国公法弾圧事件 証人尋問で浮きぼり


 休日に自宅近くで「しんぶん赤旗」号外などを配布した社会保険庁職員の堀越明男さんが、不当に国家公務員法違反の罪に問われている「国公法弾圧事件」の第十二回公判が二十四日、東京地裁(毛利晴光裁判長)で開かれ、堀越さんのビラ配布をビデオで盗み撮りした公安警察官の証人尋問が行われました。

 出廷したのは、警視庁公安部公安総務課の関野正巳警部補と、当時同課の河野忠義警部補。両警部補撮影のビデオ映像が法廷で流されました。

 関野警部補が自動車内から撮影した映像には、同警部補の発言が記録されており、堀越さんがビラを持ってマンションに入っていったときに「やった」と言ったり、エントランスに入った堀越さんがインターホンを使っているのを見て「(ビラを配らないで)中に入っちゃうよ」と言うなどしていました。公安警察が弾圧のため堀越さんのビラ配布を期待していたことが浮きぼりになりました。

 このビデオからは、公安警察が無線で「いま配っています」などと連絡しあっている状況も判明。河野警部補撮影のビデオは、マンションでビラを配布する堀越さんを、同じエントランス内で至近距離から隠し撮りした内容でした。

 尋問で関野警部補は、日本共産党の中央区議事務所、千代田地区委員会に堀越さんが出入りするのを撮影するよう現場責任者から「指示されていた」と証言。実際に一度、同地区委員会に向かう堀越さんを撮影したとのべました。

 また、弁護側は関野警部補が自動車で堀越さんのビラ配布先に先回りしていることを指摘。どこで配布するかわかっていたのではないか、とただしましたが、同警部補は否定しました。


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