2005年6月23日(木)「しんぶん赤旗」
高級クルーザーでガラパゴス
石原知事も豪華税金旅行
前回の都議選真っ最中に「(都議選応援が)面倒くさい」と、約千六百万円もの税金を使って太平洋上のガラパゴスに豪華船旅行――。石原慎太郎都知事一行のこんな“豪華税金海外旅行”の実態が知事の出張記録から浮かび上がってきました。知事べったりの都政与党、自民・民主・公明三党も豪華税金海外視察旅行をおこなっており、知事と「オール与党」はこの点でも共通しています。
01年都議選中 一行費用1589万円
二〇〇一年、〇二年の石原知事の海外出張記録によると、この二年間で石原知事が海外に出張したのは六回。飛行機代、日当、宿泊費などの旅費と通訳、車、電話代などの現地経費を加えると、海外出張経費だけで九千三百五十三万円と、一億円近くにのぼっています。
とくに異常なのが前回都議選最中の二〇〇一年の六月十一日から二十一日の十泊十一日にわたる南米エクアドル共和国と太平洋上の同国領である赤道直下のガラパゴス諸島の視察。
公式には「エコ・ツーリズム」などの視察が「目的」とされましたが、実際は知事自身、都議選応援が「面倒くさいからガラパゴスに行っていた」(「朝日」05年2月4日付)と告白しています。
石原知事、二人の政務担当特別秘書など計八人が参加した総費用は千五百八十九万円となっています。
エクアドル政府主催の昼食会などにも参加していますが、目をひくのはガラパゴス船旅行です。
十四日午前、小型クルーザーをチャーター(三十八万四千円)して諸島を視察。夕方からは大型クルーズ船(サンタクルス号)に乗船、四泊五日のクルーズに出ます。
旅行会社などのホームページによると、サンタクルス号はダイニングルーム、カクテルラウンジ、バー、サンデッキなどのスペースを設置した「ホテル並みの施設」をそなえています。知事の四日間のクルーズ料金は五十二万四千円で、バルコニー付きの最高級の部屋に宿泊。特別秘書二人も四十三万六千円の支出となっていました。
このほか、知事の海外視察ではワシントン出張で一日二十万円以上もするリムジンを貸し切りにするなど豪華ぶりが目立ちます。
豪華海外視察では、自民・民主・公明各党の都議が一人平均百四十八万円もの税金を使って最高級のホテルに宿泊するなどの行為が問題になっています。