2005年6月23日(木)「しんぶん赤旗」
安保理改革案
採決強行なら反対票
中国国連大使「重大な対立ある」
【北京=菊池敏也】新華社の報道によると、中国の王光亜国連大使は二十一日、国連総会の非公開会議で発言し、国連安全保障理事会の改革問題で人為的に期限を設けることに反対するとともに、「まだ重大な対立がある安保理改革案の採決を強行するなら、中国は断固として反対票を投じる」と表明しました。
王大使は、安保理改革への支持を示しつつ、この改革が安保理メンバーの拡大だけでなく、「活動方法の改善や安保理の権威と効率を高めることが含まれるべきだ」と強調。
安保理拡大では、発展途上国、とくにアフリカ諸国の代表性と発言権を高めることを優先し、地域的な均衡やさまざまな文化・文明に配慮するよう求めました。
王大使は、安保理拡大をめぐる論争によって、開発などの他の重要なテーマの討議が損なわれていると批判し、「まだ熟していない改革案が強行採決されれば、加盟国の分裂を必然的に招き、国連の権威と役割を弱めることになる」と指摘しました。