2005年6月22日(水)「しんぶん赤旗」

自公民「酒気帯び本会議」

“オール与党”国会の産物?!


 「こうなると本会議場の入り口にアルコール検知機を備え付けるしかないなぁ。情けない話だ」(一般紙記者)――今国会の会期延長を決めた十七日夜の衆院本会議に、自民、民主、公明の議員が酒気を帯びて出席した問題は、「飲んだ」「飲まない」の言い合いから、自―民間の懲罰動議乱発という事態になっています。

 〇…最初に騒ぎ出したのは民主党。同党の生方幸夫議院運営委員は、森喜朗前首相、茂木敏充前科学技術担当相、秋葉賢也議員を飲酒議員と名指しした上、「私が見たところ小泉首相も飲んでいる顔つきだった」と決めつけました。

 民主の抗議をめぐって本会議場内で行われた議院運営委員の協議で、こんどは自民党が「民主党のほうでも飲んで真っ赤な顔をしている議員がいる」と逆襲。日本共産党の穀田恵二議員が「どうなんだ」と問いただすと、民主党は「経団連関係のパーティーに出席して、飲んでいるようだ」と事実を認めました。

 さらに公明党。本会議場で、日本共産党と隣り合わせの公明党議員席からも、強いアルコール臭。佐々木憲昭議員が、「酒臭いぞ」と問い詰めると、この公明党議員は「うん、飲んでる」。

 〇…この日の本会議は二回に分けて行われました。民主党提出の川崎二郎議院運営委員長解任決議案を否決した一回目の本会議は午後四時五十三分に終わり、休憩に。会期延長議決の本会議が再開されたのは午後八時五十二分です。

 四時間もの長い「休憩」時間をとったのはなぜなのか―。日本経団連のパーティー(企業人政治フォーラム定時総会・記念パーティー)がちょうどこの時間に開かれ、招待された自民、民主、公明の多くの議員が出席していました。

 〇…民主党はその後、小泉首相、武部勤幹事長らの懲罰動議を提出。あまりの酩酊(めいてい)ぶりで本会議場から退場した秋葉議員は「反省」を口にしましたが、首相らは飲酒を否定、民主党に抗議しました。自民も、民主党議員にたいする懲罰動議を出し、今後、議院運営委員会でこの扱いを協議することになります。

 財界主導の「二大政党制づくり」のなかですすむ国会の“オール与党化”は、低調な論戦、国会軽視、議員のモラル低下をもたらしました。「酒気帯び本会議」も、その産物というところか。(竹)


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