2005年6月21日(火)「しんぶん赤旗」
「弾圧目的は明らか」
葛飾ビラ弾圧公判 弁護側が指摘
東京・葛飾区のマンションで昨年十二月に日本共産党の区議会だよりなどのビラを配った男性が住居侵入罪で不当に起訴されている弾圧事件の第二回公判が二十日、東京地裁(大島隆明裁判長)で開かれ、弁護側は意見陳述で「特定の政党にかかわる政治活動の弾圧を目的とした不当起訴」だと指摘。前回につづき公訴の棄却を求めました。
陳述で弁護側は、警視庁公安部から捜査員が派遣されて住人にローラー作戦的な聞き込みをしたり、商業ビラが日常的にまかれていることを知りながら捜査を続けていることなど、弾圧目的は明らかだと指摘しました。
また、「現行犯逮捕」したという住民は男性をエントランスホールで待たせるなどしており、「現行犯逮捕」はねつ造であることなどを指摘しました。
大島裁判長は公訴棄却の求めに、「実態が明らかになってからでないと判断できない。この段階で採否しない」としました。検察側が冒頭陳述しました。
公判では、現場マンションの実況見分をした警視庁公安部公安総務課の大島博樹警部補の証人尋問が行われ、同警部補らが作成した実況見分調書などの日付が、実際に作成が完了した今年一月四日ではなく、前年十二月三十日と書かれていたことが判明しました。公安総務課の別の警察官が作成した見取り図でも二十枚すべてに誤った日付が書かれていましたが、尋問に大島警部補は「うっかりしていた」などとのべました。