2005年6月17日(金)「しんぶん赤旗」

外相、改憲議連幹部に

厚労相も 閣僚の「擁護義務」抵触


 自民党、民主党、公明党の改憲派議員でつくる憲法調査推進議員連盟(中山太郎会長、自民)が十六日、総会を開きました。総会で配布された同議連の役員名簿によると、町村信孝外相(衆院議員、自民)が幹事長代理とされています。尾辻秀久厚労相も役員となっています。

 総会では、中山会長が、民主党の提案で自民、民主、公明の三党で国民投票法案の協議をはじめることになっていると報告。自民党の船田元・衆院議員は「国民投票法案についての話し合いをできるだけ早くはじめたい」と表明しました。

 アジア諸国は、小泉首相の靖国神社参拝や歴史教科書問題とならんで、九条改憲の動きを軍国主義の再来として強く警戒しています。

 昨年十一月、韓国の国会議員七十人が、自民党の改憲案に対し「日本の改憲はわが民族の生存を脅かす最大級の事案」とする声明を発表しました。

 こうした中で、現職の外相が改憲団体の幹部に名を連ねるのは重大です。現職閣僚の憲法尊重擁護義務(憲法九九条)にも抵触します。昨年同議連の副会長に就任していた野沢太三法相(当時)は本紙の指摘を受けて、役員を退任しました。


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