2005年6月15日(水)「しんぶん赤旗」
米国民の6割「撤兵を」
イラク戦、調査以来最高
国連と国際世論の反対を押し切り、偽りの口実で開始し、泥沼化する一方のイラク戦争に対し、米国内からも駐留米軍の撤退を求める動きが急速に強まっています。野党・民主党はクシニチ議員ら二十五人がすでに即時撤退要求決議案を一月下旬に米下院に提出しています。今月八日に発表された世論調査でも、イラク戦争が「泥沼化している」と答えた人が65%、「イラク戦争後も米国は安全になっていない」とした人が過半数の52%にのぼりました。イラク戦争への否定的評価の高まりは明らかです。
【ワシントン=山崎伸治】米国民の六割がイラクからの米軍の撤退を求めていることが、十三日公表された米ギャラップ社の世論調査の結果でわかりました。
「米国はイラクの兵力レベルをどの程度にすればよいか」との質問に、「全面撤退」が28%、「一部撤退」が31%で「撤退」支持が合わせて59%に上りました。一方「現状維持」は26%、「増派」は10%でした。
「撤退」支持は、イラクの総選挙直後の二月調査の49%から増加、同社が二〇〇三年十二月の調査でこの設問を始めて以来、最高となりました。
一方、「戦争する価値がなかった」と答えた人は56%で、前回四、五月の調査の57%に引き続き、世論の過半数を占めました。