2005年6月9日(木)「しんぶん赤旗」
リフォーム苦情急増
吉井議員 悪質企業の公表迫る
埼玉県富士見市で認知症の姉妹が悪質訪問リフォームの被害にあったことが問題になっていますが、各地の消費生活センターに寄せられたリフォームにかんする苦情相談が近年急増、国民生活センターの集計で年間一万三千件前後に上ることが八日分かりました。日本共産党の吉井英勝議員が同日の衆院経済産業委員会で公表したもの。
吉井議員に資料を提出した内閣府国民生活局によると、新築工事の苦情は年間四千件程度で推移しています。ところが、リフォームの苦情は二〇〇〇年度は八千六百四十八件だったのが〇一年度一万三百件、〇二年度一万二千八百二十九件、〇三年度一万三千六百七十四件と急増。〇四年度は少し減ったものの、一万二千六百三十五件に上っています。
このうち、年間八千件から九千件が訪問リフォームによるものです。
吉井議員はなかには、悪質業者がお金がない人にもクレジットを組ませて、被害者と家族を苦しめている例もあると指摘。経済産業省が富士見市の姉妹にクレジットを組ませた信販会社四社の審査状況を調べたかどうか追及しました。経済産業省の迎陽一商務流通審議官は信販会社から報告を受けていることは認めました。
吉井議員はまた、富士見市の姉妹をだました悪質リフォーム会社のなかには、中国で買春事件を起こし、幹部が国際指名手配されている「幸輝」(大阪・吹田市)という会社が含まれているとして、悪質企業名の公表、取り締まりと罰則の強化を求めました。
中川昭一経産相は「大勢の人が犠牲になっている。きちっとした適正な対応をしていきたい」と答えました。