2005年5月31日(火)「しんぶん赤旗」
不破議長が独民主的社会主義党のモドロウ名誉議長と会談
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日本共産党の不破哲三議長は三十日午後、日本を訪問中のドイツのハンス・モドロウ民主的社会主義党名誉議長と党本部で会談しました。
十年半ぶりの再会となった両氏は、ドイツや欧州の政治情勢、資本主義の現状や社会主義への道をめぐる理論問題などについて話し合いました。
モドロウ氏は、ドイツでは、今月の州議会選挙での独社民党の敗北、社民党党首の「資本主義批判」や新しい左翼党創設の動きなど政局が流動化するなかで、九月に予定される総選挙に向けて左翼の結集をどう進めるかが大きな論議となっていることを紹介しました。ソ連・東欧崩壊後の資本主義の変化に話を進めたモドロウ氏は、同党の資本主義研究がまだ端緒にあるとしながら、欧州における社会主義の展望を切り開いていく上でマルクスに依拠した資本主義分析の重要性を指摘しました。
不破議長は、ソ連・東欧の崩壊で米国は「資本主義の勝利」をとなえたものの、米国の単独行動主義の横暴に対する西側同盟の分裂、アジア・ラテンアメリカ・アフリカ諸国での革新的な動向などにより、重大な障害につきあたっていることを指摘。二十一世紀が資本主義を乗り越えて新しい社会をめざす流れが世界的に成長する世紀になる展望を述べながら、市場が高度に発達した日本の社会主義的未来の探求に言及しました。未来社会について人間の全面的発達にこそマルクス本来の見地があり、そうした探求の成果が新しい日本共産党綱領に盛り込まれていることを紹介。また、こうした見地が青年を含め日本の革新の事業を鼓舞していることも述べました。