2005年5月30日(月)「しんぶん赤旗」
中南米統合を推進
新テレビ局が試験送信
ベネズエラ
24時間放送
【メキシコ市=松島良尚】ベネズエラで二十四日、中南米の統合を推進する目的で創設された新しいテレビ局「テレスル」の試験送信が実施されました。番組の放送は九月からの予定です。
ベネズエラのイサラ通信・情報相は記者会見で、「テレスルは中南米統合への前進の一歩。この地域の人々が自分たちの価値観やイメージを普及し、自分たちが討論する場を持つことなど、中南米の必要性から生まれた」と強調しました。
同氏は「大企業による唯一の報道に対抗する」立場も指摘しました。中南米地域のニュースを専門に扱っているのは現在、米国のCNN放送(スペイン語)だけです。
「テレスル」はベネズエラのチャベス大統領の提案によるもの。同国のほか、アルゼンチン、ウルグアイ、キューバが出資し、本社はベネズエラの首都カラカスにおかれます。二十四時間放送でニュースが四割を占め、スペイン語とポルトガル語の二カ国語放送。
番組は、中南米だけでなく米州全体と西欧、北アフリカまで届きます。
「テレスル」は、カタールの衛星テレビ・アルジャジーラにちなんで「中南米のアルジャジーラ」と称されることもあります。
アルジャジーラとはすでに提携協定を結んでいます。