2005年5月30日(月)「しんぶん赤旗」
バグダッド
5万人投入 掃討作戦
イラク軍と米軍 軒並み家宅捜索
【カイロ=小泉大介】イラク軍は二十九日、一万人の米軍に支援された四万人の部隊を動員し、首都バグダッドで大規模な「武装勢力掃討」作戦を開始しました。武装勢力側も全土で攻撃を激化させています。
現地からの報道や政府発表によると、イラク軍と米軍は首都にいたる主要道路を封鎖し、地域ごとの徹底した家宅捜索を実施しており、二十九日には五百人の「武装勢力」を拘束しました。ドレイミ国防相は二十六日「前例のない完全なる治安対策を目にするだろう」と今回の作戦を強調していました。
一方、バグダッドでは二十九日、石油省近くで自動車爆弾が爆発し、イラク人二人が死亡、北部キルクーク南方でも米軍車両近くで自動車爆弾が爆発しイラク人二人が死亡しました。
二十八日には北部モスルで爆弾攻撃により子ども三人を含む八人が死亡しました。
多国籍軍への攻撃も多発しており、南部アマラでは二十九日、道路脇爆弾により英軍兵士一人が死亡、三人が負傷。また米軍は二十九日、同国西部で二十八日に海兵隊員一人が、バグダッドでも二十七日に兵士一人が、それぞれ道路脇に仕掛けられた爆弾で死亡したと発表しました。
四月末の移行政府発足後の米兵死者は七十人を超えています。