2005年5月29日(日)「しんぶん赤旗」
森岡発言を挑発と批判
中国党紙
【北京=菊池敏也】二十八日付の人民日報(中国共産党機関紙)は、「国際正義に対する公然とした挑発」と題した論評記事を掲げ、「極東国際軍事裁判は一方的裁判」「日本国内ではA級戦犯はもう罪人ではない」などと発言した森岡正宏厚生労働政務官を批判しました。
論評は、極東国際軍事裁判が「正義が不正義に対する、反ファシスト陣営がファシスト勢力に対する審判」と指摘しつつ、「この公正な審判の結果を覆そうとしても、国際社会は決して応じることはない」と強調しました。
一方、新華社も二十八日未明、森岡発言に対する論評を配信し、「極東国際軍事裁判の審判の結果を公然と否定し、第二次世界大戦におけるA級戦犯の責任を言い逃れることは、戦争被害国人民の強い憤りと厳しい非難を引き起こさざるをえない」と警告。
また、森岡発言に対する野党の対応にもふれ、日本共産党の志位和夫委員長が「むき出しの形での侵略戦争美化であり、許されない」と批判したことを紹介しました。