2005年5月26日(木)「しんぶん赤旗」
9時18分、一斉に黙とう
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百七人が死亡、五百人以上が負傷したJR福知山線脱線事故は二十五日、発生から一カ月を迎えました。
兵庫県尼崎市の事故現場には、遺族らが次々と訪れて献花し、悲しみを新たにしました。発生時刻の午前九時十八分には関係者が黙とうをささげました。
京都府立大の男子学生(22)は、百人から集めた短冊に書いた寄せ書きを持って献花しました。
短冊は学内のボランティアネットワークが集めました。「利益優先、効率優先でよいのか? 命が大切なことに気付いてほしいです」
たまたま通りかかって救助活動に加わった尼崎市の岡博子さん(66)。当日、乗ってきた自転車を放り出して水をあげ、タオルで流れる血をふき取ってあげたりしました。
「夜中に亡くなった人たちの顔が浮かびます。家にいても落ち着かず、めい福を祈りました」
JR西の垣内剛社長、南谷昌二郎会長ら幹部二十一人は、遺族に先立って献花しました。