2005年5月22日(日)「しんぶん赤旗」
出版OB九条の会集う
日常の行動 積み重ね強調
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「出版OB九条の会」の結成記念の集いが二十一日、東京・神田神保町で開かれ、出版業に携わっていた関係者ら約八十人が参加しました。
一月に結成を呼びかけ、約四百人が加入しています。同会の呼びかけ人、太田良作氏(元「主婦の友」社)が「戦後六十年、日本が戦争をしてこなかったのは、大変すばらしいこと。憲法『改正』の動きがあるが、憲法九条は守りぬかなければならない」とあいさつ。
吉田好一氏(同)が「憲法九条改悪に反対する請願」署名を集め、衆・参両院議長あてに提出することや同会ニュースの発行を提起。印刷、新聞、放送、映画、マスコミ関連の会と共同して行動する可能性を明らかにしました。
埼玉大学名誉教授の暉峻淑子さんと雑誌『世界』の岡本厚編集長が講演。暉峻さんは「『男女の特性』を認めるとした自民党の改憲案は、男女平等に逆行する。これは二十年も昔の古い発想」だとのべ、自民党の姿勢を批判。憲法を守るために「今日は何をした」という日常の行動が九条を守る必須条件とのべました。
岡本さんは、政府与党は憲法九条の改憲によって、日本社会を変え、一人ひとりの生き方まで変えようとしていると指摘。「永田町(改憲派の国会議員)が一部マスコミを利用し、広報・官報のような報道で、ある意味、世論操作をする」という現在のジャーナリズムの実態に警鐘を鳴らしました。
参加者から、各地で取り組まれている運動の紹介が相次ぎました。
敗戦を十八歳のときにむかえたという埼玉県所沢市の男性は「今年、生まれて初めてビラまきをした。これから九条を守る行動を続けていきたい」と話していました。