2005年5月19日(木)「しんぶん赤旗」

保護打ち切り

京都市の違法確定

栄養失調死に慰謝料


 京都市山科区に住んでいた男性=栄養失調で死亡、当時三十八歳=の両親が、生活保護廃止は違法だとして京都市を訴えていた裁判で、市の違法な保護行政を断罪した京都地裁の判決が確定しました。十八日までに明らかになったものです。

 四月二十八日の地裁判決では、保護廃止は男性の意思によるものとした京都市側の主張を退け、男性の困難な生活状態を認識できたにもかかわらず違法に保護を廃止した市の違法性を厳しく指摘。原告に慰謝料など二百二十万円余を支払うよう命じていました。

 裁判を支援してきた、全京都生活と健康を守る会連合会の高橋瞬作事務局長は、「“退院、即廃止”は、この事例のほかにもたくさんある。京都市は、違法な行政を続けてきたことを反省するとともに、判決を尊重し、憲法と生活保護法に従った保護行政に改めるべきだ」と語っています。


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