2005年5月19日(木)「しんぶん赤旗」

多国籍軍に自衛隊参加

民主・岡田代表がビジョン

PKO武器使用を緩和


 民主党の岡田克也代表は十八日、昨年八月の代表選で公約した外交・安全保障分野の政策を具体化した「『開かれた国益』をめざして」と題する外交ビジョンを発表しました。

 このなかで、自衛隊の国連平和維持活動(PKO)参加五原則に関して「国際的な標準に合わせる方向で見直していく」と明記し、武器使用を生命防護に限るなどとした基準の緩和を提案。また、多国籍軍の自衛隊参加については「どこまで行うべきかについて世論形成を図り、政治のリーダーシップによって段階的に実現していく」と参加の方向を打ち出しました。

 ビジョンは、同党が政権交代を実現し二〇一五年までに行うとする政策で、(1)平和で豊かなアジアの実現(2)日米関係の進化(3)世界の平和と安定への貢献―の柱で構成。東アジア共同体創造をうたうとともに、日本は「日米の協力関係を通じて米国をアジアにより深く関与させ、…『アジアと米国の連結器』の役割を果たす」としています。

 日米同盟については「日本にとって大きな資産」「米国が日本にとって不可欠の協力相手であり続けることは10年後も変わらない」とのべ、日米安保体制を固定化。アジア太平洋地域では米国との同盟関係を強める一方、「中東・アフリカなどそれを越えたグローバルな問題について自衛隊派遣を行うときには国際連合の枠組みの下で行うという原則を、日米の共通認識とする」と明記しています。


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