2005年5月17日(火)「しんぶん赤旗」
パートなどの低賃金
最低額引き上げ「検討」
小林議員質問に厚労相
都道府県ごとに決められている最低賃金額が生活保護基準より低い問題について尾辻秀久厚生労働相は十六日、同省の「最低賃金制度のあり方に関する研究会」の報告をうけ「さらに検討していきたい」との考えを示しました。
参院決算委員会で日本共産党の小林みえこ議員がパートやフリーターの低賃金問題をとりあげ、最低賃金水準の引き上げを求めたのに答えたもの。
小林議員は最低賃金について、大阪府のケースを紹介。大阪府は最低賃金が時間給で七百四円で、月額計算すると十二万三千九百四円。これは十八歳単身者の生活保護基準の十六万三千六百八十六円と比べると四万円も低い水準です。
「研究会」が三月末に出した報告書では「単身者について実質的にみて生活保護の水準を下回らないようにすることが必要」と指摘しています。
政府は最低賃金を「不当に低い賃金から保護する安全網として第一義的役割」があると位置付け、報告書は「いっそう適切に機能することが求められる」としています。小林議員がこの点をただしたのに対し、尾辻厚労相は「私も当然そのように考えている」とのべました。