2005年5月13日(金)「しんぶん赤旗」
米国産牛肉
輸入再開の諮問に反対
参院委で紙議員 集中審議求める
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十二日の参院農水委員会で日本共産党の紙智子議員は、全頭検査の対象牛を二十一カ月以上に変更することを認めた食品安全委員会の答申について質問。農水、厚労両省が二十カ月以下の米国産牛肉を検査なしで輸入再開しようとしていることに反対しました。
厚労省は食品安全委の答申を受けて検査対象を二十一カ月以上とする省令改正案を発表しましたが、同委の答申にはパブリックコメント(公募意見)の七割が反対しています。
紙氏はこの点を指摘し、輸入再開が食の「安全・安心」の立場に反するとただしました。島村宜伸農水相は「誰しも全頭検査がより安全と考えるのは当然だ」としながら、「これまで四百数十万頭を検査し、二十一カ月未満の牛に危険な例は発見されていない。専門家の判断を尊重したい」と答弁しました。
紙氏は、「公募で寄せられた多数の意見を尊重するなら輸入再開の諮問はすべきでない」とのべた上で、BSE問題での集中審議を求めました。
20カ月以下を対象外
国内のBSE対策自民が見直し了承
農水省は十二日、生後二十カ月以下の若齢牛を検査の対象外とする国内BSE(牛海綿状脳症、狂牛病)対策の見直しなどを自民党動植物検疫および消費安全に関する小委員会で説明し、了承されました。
これを受け、農水省は月内にも米国産牛肉の輸入再開について内閣府の食品安全委員会に諮問します。