2005年5月13日(金)「しんぶん赤旗」
車いすで 白杖で 6600人
自立支援法考える集い 応益負担導入に異議
東京・日比谷
|
「政府と国会は、いま、障害者と家族の声に耳を傾けるべきです」―十二日、東京・千代田区の日比谷公会堂と野外音楽堂で「5・12『障害者自立支援法』を考えるみんなのフォーラム」が開かれ、北海道から沖縄までの車いすや白杖(はくじょう)の障害者、家族、関係者など約六千六百人が参加しました。日本障害者協議会が主催したもの。障害種別や立場の違いをこえ、ともに準備をすすめてきた日本の主な障害者団体である十三団体も一堂に集いました。
国会で審議中の障害者自立支援法案は、障害者福祉サービスの利用に所得保障のないまま定率(応益)負担を導入。利用者負担増となることで、サービス利用の低下が引き起こされると、不安が広がっています。
八つの障害者団体が参加したシンポジウムでは、「お金の問題は明らかに後退だ。収入のない人は払えなくなる」(全日本手をつなぐ育成会)と応益負担を批判しました。障害者の所得保障と扶養義務者問題、働く場など社会資源の整備が、共通した課題として明らかになりました。
また全国各地の団体から二十七人が発言。声を詰まらせながら、障害者や家族が抱える苦闘を語りました。
与野党の五党の代表が出席してシンポジウムも開かれました。日本共産党の小池晃参院議員・政策委員長は「法案は『自立阻害法』というべきもの。応益負担導入は、戦後、積み上げられてきた障害者施策を根本から改悪するものです。法案にきっぱりと反対です」と発言、大きな拍手に包まれました。
参加者は、「応益負担導入はあまりにも乱暴」と異議を示すとともに、働く場の増加などを求めるアピールを大きな拍手で採択しました。