2005年5月12日(木)「しんぶん赤旗」
民間空港・港湾の米軍優先使用
緒方氏 「日米協議やめよ」
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「周辺事態」で米軍が優先使用する民間空港・港湾について日米両政府が事前に協議している問題で、日本共産党の緒方靖夫議員は、十一日の参院イラク事態特別委員会で「自治体への圧力になる。きっぱりとやめるべきだ」と求めました。
在日米軍再編の日米協議(四月八日)で、自治体管理の空港・港湾について、米軍使用を拒否しないよう、事前指定する指針の策定で合意したと報じられていました。
大野功統防衛庁長官は「(米軍使用について)国際環境が変わることを念頭に、いつも協議しておくという姿勢だ」「実効的に対応するための(日米の)役割・任務(分担)は協議しないといけない」とのべ、民間空港・港湾の米軍使用について協議を進めていることを認めました。
一方で「(米軍使用で)強制はあってはならない」「(指針の合意という)事実はない」とものべました。
周辺事態法は、米軍がアジア太平洋地域に軍事介入した「周辺事態」での対米支援を定めています。同法では、自治体や民間による米軍支援に強制力がなく、政府ができるのは「協力要請」「協力依頼」だけです。緒方氏は、このことを指摘し、「(事前指定は)周辺事態法の趣旨にも反する」と批判しました。