2005年5月10日(火)「しんぶん赤旗」
第2次大戦終結60年「記憶と和解の日」
モスクワで式典
【モスクワ=田川実】ロシアの戦勝六十周年を記念する式典が九日、ロシア・モスクワの赤の広場で開かれました。プーチン大統領は第二次世界大戦の教訓として、「安全と公正、相互依存の新しい文化を基礎にした世界秩序を堅持し、冷戦も熱戦も繰り返してはならない」と演説しました。
第二次世界大戦終結六十周年にあたって、ナチス・ドイツが降伏した八、九日を「記憶と和解の日」として毎年祝うと国連総会が全会一致で決議したことを受けてのものです。
大戦で多数の犠牲をだしたロシアの政府主催の式典には、日独伊の旧枢軸国側、米英仏の連合国側、旧ソ連各国、ソ連の影響・支配下にあった諸国など、かつての立場を超えた世界五十カ国以上の元首と国連事務総長らが出席。元ソ連兵らの軍事パレードを観覧し、クレムリン横の無名戦士の墓にも献花しました。
演説でプーチン大統領は、「国際的な対話と協力の新たな道」を追求してきたと強調。かつてソ連が侵略を受けたドイツとの「歴史的和解」をあげ、「戦後欧州でのもっとも貴重な達成の一つ」と述べました。
演説はファシズム打倒に果たしたソ連国民と同盟国の役割を強調しました。