2005年5月9日(月)「しんぶん赤旗」

ドイツで光の鎖33キロ

戦争・極右・人種差別許さず

終戦60年 行動始まる


 【ベルリン=片岡正明】ドイツでは七日から第二次世界大戦終結とナチスからの解放記念のさまざまな催しや行動が始まりました。

 連邦議会と連邦参議院は五月七、八の両日を「民主主義の日」と決め、二日間にわたる中央式典がベルリンのブランデンブルク門の周辺で開催されました。七日夜には、「二度と戦争、極右、人種差別を許さない」をスローガンにベルリン東西三十三キロをキャンドルサービスで結ぶ「光の鎖」行動がおこなわれ、約二万五千人の市民が参加しました。

 ベルリン市のウォーベライト市長は七日、式典開幕にあたって「五月八日はベルリン、ドイツ、欧州がナチ独裁から解放された日。二度と戦争、テロ、大量殺人を許してはならない」と訴えました。また同市長は「ナチの支配のもとで起こったことを否定する極右に対抗するためにわれわれは立ち上がった。ホロコースト(ユダヤ人皆殺し)を決して忘れないことが必要で、若い世代も肝に銘じてほしい」と語りました。

 七日夕には雨と気温五、六度の寒さの中、民主主義のためのコンサートが開かれ、歌手グループが「ナチスとファシズムにノー」と歌うと、多くの市民が「ファシズムにノー」と唱和。会場には市民が「反ナチ、反ファシズム」を自分の言葉でアピールする一言メッセージの展示場や各政党や労組のテントが出され、民主主義の大切さを訴えていました。

 八日にはケーラー大統領が演説。極右政党の国家民主党(NPD)が八日にベルリン市内で計画していたデモは市当局、裁判所が許可を与えませんでしたが、極右の動きに対抗する「ヒトラー・ファシズム解放デモ」も計画されています。


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