2005年5月5日(木)「しんぶん赤旗」
停車駅増えてもダイヤ同じ
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JR福知山線の事故で、〇三年十二月のダイヤ改正の際、快速電車の停車駅を増やし、停車のために必要な所要時間が一分以上増加したのに、ラッシュ時のダイヤでもその半分の三十秒しか増やさなかったことをJR西日本が四日までに明らかにしました。事故の運転士が速度超過をした背景に、高速運転を強いる無理なダイヤ編成があったことが問われます。
JR西日本は〇三年十二月のダイヤ改正で、宝塚―川西池田駅間の新興住宅地にある中山寺駅(宝塚市)を快速の新たな停車駅にしました。そのため本来は所要時間が、停車時間や増・加速の時間を含め六十五秒増えることになりました。
ところがダイヤ改正では宝塚―大阪間の所要時間をラッシュ時(二十三―二十四分)で平均二十九秒、日中(同二十二分程度)でも平均五十秒しか増やしませんでした。午前十一時から十二時台の上り快速は、十一本すべてが以前と同じダイヤです。その結果運転士は、ラッシュ時で平均三十六秒、日中で平均十五秒の時間短縮=スピードアップを迫られることに。
同路線の現役運転士は、「ダイヤ改正以降、制限速度ギリギリの高速で走り、ブレーキをかけるのをできるだけ遅らせるような運転をしないとダイヤに間に合わなくなった」と語っています。