2005年5月4日(水)「しんぶん赤旗」
遺族がネットワーク
心のケア、連携よびかけ
JR脱線
JR福知山線脱線事故から一週間が過ぎた三日、「遺族たちは手をつなごう」と連携を呼びかける動きが生まれています。
一人娘の中村道子さん(40)=兵庫県川西市=を亡くした大阪市の藤崎光子さん(65)は三日、JR西日本本社を訪れました。他の遺族と連絡を取り「悲しみや怒りを共有しあい傷ついた心のケアになれば」と、連携を取るために犠牲者の名簿の提供を求めました。
藤崎さんは、道子さんの告別式で「残された人生を安全確保よりも利益を優先した、JRの責任追及のために生きる」と誓いました。(四月三十日付本紙)
藤崎さんが、遺族に連携を呼びかけた手紙は「同じ苦しみを与えられた者どうしがつながりをもちたい」「何の心の準備もできていない私ですが、一人でも多くの被害者の皆様とつながりを持ちたいと思っています」と訴えています。
同日、事故現場では大阪府立大学交響楽団の仲間たち五人が献花しました。メンバーでパーカッションを担当していた宮崎美佳さん(19)が先頭車両に乗っていて亡くなりました。
六月には定期コンサートを控えていますが、ショックで練習は中断したままでした。三日は、美佳さんの二十歳の誕生日。「このまま活動を再開しないと宮崎さんは喜ばない」と活動再開を誓いました。
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藤崎光子さんの連絡先=〒530―0047 大阪市北区西天満1の6の3の101