2005年5月1日(日)「しんぶん赤旗」

速度抑制機能あった

脱線JR西 整備怠り使えず


 JR福知山線の脱線事故で、JR西日本が同路線に導入している現在の列車自動停止装置(ATS―SW)でも、不十分ながら一定の速度抑制機能があったのに、その機能を使っていなかったことが三十日わかりました。

 同社の村上恒美・安全推進部長は同日の会見で「いまとなっては、(機能を使う)そういうふうにしておけばよかったと思う」と語り、安全対策手抜きの姿勢があらためて浮き彫りになりました。

 脱線した快速電車(七両編成)は右カーブにさしかかるさい、制限速度の七十キロを超える百八キロのスピードを出していました。

 JR西日本によると、現在あるATS―SWは、同社が未導入の新型のATS―Pのように「列車の速度を常に連続してチェックできる」高性能なものではありません。しかし、線路上の注意すべきある通過地点に地上設備を置けば速度チェックできる機能がついており、カーブでこの機能を使えるように整備していれば、電車が制限速度を超えることは防げた可能性があります。


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