2005年4月28日(木)「しんぶん赤旗」
生活保護の老齢加算削減
取り消し求め提訴
京都の受給者
生活保護の老齢加算の削減・廃止は違憲・違法だとして、生活保護を受給している京都市在住の松島松太郎さん(79)は二十七日、京都市を相手どり、京都地裁に削減の取り消しを求め、提訴しました。
松島さんは「憲法や生活保護法でうたわれている『健康で文化的な最低限度の生活』とは何かをこの裁判で問いたい」としています。
老齢加算は、七十歳以上の生活保護受給者に支給される制度で、厚生労働省は、昨年四月に月額一万七千九百三十円から九千六百七十円に減らし(京都市など)、さらに今年四月にも削減、来年度から全廃する方針です。今回の提訴は、昨年四月からの削減分について取り消しを求めるものです。
老齢加算の削減・廃止の取り消しを求めた訴訟は全国で初めて。同日夜、京都市中京区の京都弁護士会館で、全京都生活と健康を守る会連合会などの呼びかけで「生存権裁判提訴集会」を開き、「生存権裁判を支える会」を結成。裁判闘争をすすめるとともに、生活保護基準の切り下げに反対する運動を強めることを確認しました。