2005年4月27日(水)「しんぶん赤旗」

憲法闘争へ全党が
本格的とりくみを

日本共産党が全国交流会議開く

上田本部長が報告


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日本共産党の憲法改悪反対闘争促進のための全国交流会議=26日、党本部

 日本共産党は二十六日、全国で起きている九条守れのうねりをさらに広げ、憲法改悪反対の国民的多数派を結集しようと、党本部で「憲法改悪反対闘争促進のための全国交流会議」を開きました。会議には全都道府県から二百人以上が参加。上田耕一郎・憲法改悪反対闘争本部長が報告と問題提起をおこないました。

 上田氏は、加藤周一さんや大江健三郎さんら九氏がよびかけた「九条の会」の発足から十カ月で、全国に千二百八十の賛同組織がつくられ、分野別の組織も広がるなど、「改憲勢力に対抗できる戦略的配置の全国的構図が築かれつつある」とのべました。

 そのうえで、「九条の会」の呼びかけにこたえ「その一翼をになう」という三中総(第三回中央委員会総会)の提起を踏まえ、草の根の組織を全国津々浦々に広げるうえで積極的な役割を果たすことなど、党の二重の役割を強調。保守や無党派の人も結集する「新しい挑戦」だとして、長野、高知、熊本、京都など各府県の運動経験から学んだ教訓を報告しました。

 上田氏は進んだ経験を生み出しているところでは、どこでも党や革新勢力が動くことから始まっていると強調。同時に、(1)組織づくりを先行させない(2)せっかちにならない(3)従来の運動のやり方をおしつけない―などの留意点をあげ、新しい運動形態を探求する必要性を訴えました。

 上田氏は、小学校区ごとに会をつくって住民過半数署名をめざしている経験をふまえ、全国で小学校区は二万三千、党支部は二万四千だとのべ、「歴史的勝利のため、すべての地域、職場に草の根の組織と憲法運動を創意と熱意でつくろう」とよびかけました。


多彩で新鮮な経験相次ぐ

 討論では、二十四人が発言。「星の数ほど九条を」と取り組む東京・練馬の経験、「九条は頭で考えるだけでなく感じることができる」と中高生や幼い子ども連れの母親たちがCDに歌を収録し「グローバル・9マップ」運動として全国に広げている岐阜「九条の会おおがき」の取り組みなど多彩で新鮮な運動が報告されました。

 安藤晴美・弘前市議は、共産、社民、無党派の三人の女性市議からはじまった「憲法九条つがる女性の会」の運動がいま、六十人の賛同者に広がっている経験を発言。高知・十和村の山本桓村議は、元公明党の村議会議長などとたちあげた「九条の会」が十九の集落ごとに過半数署名の推進体制をつくるまでに広がったと報告しました。

 また、長野、高知、熊本、新潟など自民党元幹部や首長、弁護士会長、学長などが「九条の会」の呼びかけ人となっている幅広い取り組みが報告されました。

 八十軒の地区で七十二軒から署名を集めた長野の神戸今朝人さんは「九条を取り払うことで戦争する国になると話すと、署名してくれる」と発言。京都の民青グループの代表は、青年の平和サークルが学生マンションを一軒一軒回り対話し、改憲賛成の青年にも「戦争する国」づくりが改憲の狙いと話すと顔つきが変わるとのべました。

 討論のまとめで、上田本部長は、三中総が提起した「どういう政治的訴えが大切か」の四点を本当に国民のものにしていく攻勢的な対話、宣伝がかぎになっていると強調。「九条を変えてもいい」と考える人も含め、国民の多数を獲得し情勢を変える条件はあると力説し、「日本共産党の真価を発揮する歴史的な時期に全党が本格的な取り組みを広げよう」と呼びかけました。


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