2005年4月23日(土)「しんぶん赤旗」
シベリア抑留問題
今国会で解決要求
1万5千人の請願書提出
「シベリア強制労働の賃金を払え! 『戦後六十年』、今国会でシベリア抑留問題の立法解決を!」の総決起集会が二十二日、国会内で開かれました。残り二カ月を切った今国会に、戦後の抑留時の未払い賃金など早期解決を求めて平均年齢八十三歳を超えた元抑留者ら約五十人が全国から参加。問題の早期解決を求める請願書、約一万五千人分を提出しました。
先の国会で同問題の法案が廃案となりました。今国会で政府は、シベリア抑留者に慰労金支給などの事業をおこなってきた平和祈念事業特別基金を解散し、問題の幕引きをしようとしています。
全国抑留者補償協議会の寺内良雄会長は「今国会中に何としても決着をつけてもらうため、政府、野党の両案を論戦でたたかわせていただきたい。われわれに戦後七十年はない。声を掛け合い頑張ろう」と語りました。
参加者から会員が高齢のため次々と亡くなっているという報告が相次ぎました。「私たちには本当に時間がない」と話した茨城県在住の大野清さん(80)は憲法九条改悪の動きを指摘。「私たちの長い運動は二度と再び戦争を起こさないよう頑張ってきた運動でもある。平和への補償金として未払い賃金を払ってもらいたい」と話しました。
集会に十二人の各党国会議員が参加しました。日本共産党から山口富男衆院議員が出席。「立法府だけでなく、(同問題の調査機関設置など)行政にもきちんとした対応を求めて努力していきたい」とのべました。
集会に先立ち全国理事会が開かれ、引きつづき地方議会への陳情、請願運動を広げていくことなどを確認しました。