2005年4月23日(土)「しんぶん赤旗」

低いGEM指数 どう考える?


 〈問い〉 日本は、GEM(ジェンダーエンパワーメント指数)という国際指標で38番目です。女性議員の数が国際的にも少ないこともよくとりあげられています。私は女性の議員が多い方が良いと思いますが、大切なのは女性の地位向上のための施策だと思っています。どのように考えますか。(東京・一読者)

 〈答え〉 GEMとは、「国連開発計画」が、各国の国会議員、専門職・技術職、管理職にしめる女性の割合と男女の推定所得を用いて算出している指数です。

 GEM統計をとることのできる国は国連加盟191カ国中78カ国の統計という点をふくめて、これらの指標だけで各国の女性の地位の現状をすべて推しはかることはできません。

 世界の国ぐにの政治や社会のしくみもさまざまですから、女性議員の数もこうした指標だけでみることのできない側面もあります。

 しかし、日本女性の地位の異常な低さ、女性差別の現状が世界で大問題になっていることは明らかな事実です。

 日本政府はさまざまな国際機関から、女性差別の現状が解決されていないという問題を指摘されてきました。

 すべての分野―議会でも公務部門でも行政でも民間でも―で、女性が専門的な地位や政策決定にかかわる地位につけないこと、男女が同じ労働をしていても賃金格差、昇進・昇格の機会の差別をはじめ事実上の不平等があることなど厳しい批判を何度も受けています。

 これほどまでに全面的な批判を受けている国はサミット参加国のなかでは日本以外にはありません。

 ですから、国際的指標も実態を反映した一つであり、それもふまえて女性の地位向上の促進をはかる具体的な施策を前進させていきたいと考えています。(坂)

 〔2005・4・23(土)〕


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