2005年4月21日(木)「しんぶん赤旗」
予算削られ教職員減
国立大学法人化 石井議員が指摘
衆院文科委
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日本共産党の石井郁子議員は二十日の衆院文部科学委員会で、国立大学の法人化後、運営費交付金の予算削減により、国立大学が教職員の削減をせざるを得ない状況に追い込まれている実態を示し、予算の増額を迫りました。
運営交付金は今年度九十八億四千万円減り、八十九大学のうち六十大学で減額されています。
石井氏は、大阪のある大学が二〇〇四年から〇九年までに予算が三億五千八百万円減ると予想し、教員数を三百十三人から二百六十二人へと五十一人削減(約16%減)する見通しをたてている実態を示しました。
石井氏は、文科省が法人化すれば「定員法の範囲外になり定員削減計画の対象外となる」「これまで以上に財政の充実を図れるように制度設計に万全を期したい」(〇二年当時の工藤智規高等教育局長)と答弁していることを指摘。「定員削減を避けたければ法人化をといいながら、実際、法人化すると、こんどは予算削減で定員削減を押しつける。こうしたことを世間ではだまし討ちとよんでいる」と厳しく批判しました。
中山成彬文科相は「運営費交付金と法人の努力で支えていきたい」とのべるにとどまりました。