2005年4月17日(日)「しんぶん赤旗」
山口議員 新入生に9条語る
同志社大で浅野教授と講演
衆院憲法調査会が最終報告書を決めた翌十六日、日本共産党の山口富男衆院議員(衆院憲法調査委員)と、同志社大学社会学部の浅野健一教授が、同志社大学(京田辺市)で講演。戦争のない世界をめざし憲法九条を広めようと、参加した新入生らに熱く訴えました。
同志社大学OBの山口議員は、事実上改憲を方向づける内容の最終報告書について「国民の考えとこれほどかけ離れたものはない」と批判。
改憲派が多数を占める国会では必然的に、「改正」が「意見多数」となるが、元米国務副長官に、改憲要求が内政干渉に当たることを認めさせたエピソードも紹介し、憲法の先駆性を知らせていく大切さを訴えました。
「第九条を第一条にすべきだ」と切り出した浅野氏は、天皇の元首化など自民党がねらう改憲内容を批判。NHK番組への政治介入や、歴史教科書問題など、アジアの平和と友好にマイナス作用を及ぼしていることを指摘し、「考えの違いを乗りこえて団結し、憲法改悪を阻止しなければならない」と語りました。
法学部一回生が、「自衛隊は軍隊か」「国をどう守るのか」と質問。山口議員は「軍隊であり段階的に解消をめざす」とし、イラク戦争を例に、軍隊が国を守るよりも他国に攻めている実態を指摘。
浅野氏は「アメリカと一体になっているから攻められる危険ができる」と述べ、軍隊をなくし脅威を与えないことが、戦争をなくすことに結びつくと強調しました。