2005年4月16日(土)「しんぶん赤旗」
消火ヘリ 常駐1機
キャンプハンセン 演習火災対策に不備
赤嶺氏追及
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沖縄の米軍演習場キャンプ・ハンセン(金武町など)で四日午後に発生した原野火災に関連し、米軍が早期消火のために常時待機させているヘリコプターがわずか一機しかないことが十五日、分かりました。衆院外務委員会で日本共産党の赤嶺政賢議員の追及に、防衛施設庁の戸田量弘施設部長が明らかにしました。
今回の火災は実弾射撃訓練の不発弾が自然発火したためとされます。六日朝に鎮火しましたが、焼失面積は約百五十ヘクタールにのぼり、沖縄の日本復帰(一九七二年)後、三番目の規模になりました。
赤嶺氏は、キャンプ・ハンセンで頻発している火災を早期に消火するため、米軍は四機のヘリで常時待機体制をとっているとされてきたのに、今回、四日と五日の午前中は一機しか出動していなかったことを指摘し、実態をただしました。
戸田施設部長は(1)一九八六年二月の沖縄県と国、米軍の「三者連絡協議会」で米側がヘリ四機の待機体制を検討していると発言したものの、結局は「整備上の問題」などで実施されなかった(2)二〇〇二年になって普天間基地(同県宜野湾市)にヘリ一機を常時待機させるようになり、今回の火災でもまずこの一機が消火活動にあたり、五日午後になって二機目のヘリが投入された――ことを明らかにしました。
赤嶺氏は「こんなことでキャンプ・ハンセンの山火事対策がとれていると言えるのか」と強く批判しました。