2005年4月12日(火)「しんぶん赤旗」
障害重いほど出費増
応益負担 “生活できない”
障害者ら省庁・全党に要望
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「応益負担が導入されれば、障害が重い人ほど負担が大きくなる」―障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会(障全協、吉本哲夫会長)は十一日、「4・11中央行動」を開催しました。障害者・家族ら約三百五十人が、衆参の全党・会派と厚生労働、国土交通両省などに要望。切実な声と実態を伝え、障害者自立支援法案の慎重な審議と応益負担導入反対をうったえました。
厚労省に▽障害者・家族の意見が反映するよう公聴会を開く▽応益負担・自己負担導入の撤回▽扶養義務制度の実質的導入をしない―などを求めた交渉には百二十人以上が参加しました。
五年前から大阪府茨木市で生活支援センター建設の活動をしてきた父母らは「重度心身重複障害の子どもを抱え、介護にくたくた。私たちの計画を市も府も必要と認めて予算をつけている。しかし国庫補助の予算がつかず、建設できない」と話しました。
応益負担にたいする声が続出。「施設に入所している子どもの収入は、障害基礎年金八万円余り。一割の自己負担と食費や水光熱費を払えば、生活できない」「負担できない障害者は、サービス利用を断念せざるをえない」などの声がだされました。
衆院議員面会所は、車いすや白杖(はくじょう)の障害者や介助者、家族らが詰め掛けました。吉本会長は「大いに声をあげ、行動していこう」とよびかけました。
日本障害者協議会の川端静子代表は「いま当事者が声をあげるとき、団結して政府を動かしていきましょう」と来賓あいさつ。日本共産党の山口富男、佐々木憲昭両衆院議員、紙智子参院議員もあいさつしました。