2005年4月12日(火)「しんぶん赤旗」
労働者派遣
建設業 解禁ない
大門議員に厚労相答弁
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建設業への労働者派遣事業導入に向けた法「改正」が進められるなか、業界からは全面解禁にならないかとの心配の声があがっています。この問題で尾辻秀久厚労相は十一日、「(今回の法「改正」は)労働者派遣事業の(全面)解禁にはつながらない」と明言しました。
参院決算委員会で日本共産党の大門実紀史議員の質問に答えました。
現在、建設業では労働者派遣事業が禁止されています。これは、戦前、戦後の間もないころの建設業で「ピンはね」など劣悪な労働が横行したという歴史的経過と教訓からです。
労働者派遣法の解説書でも、建設業は「労働者に対する不当な支配や中間搾取等の危険を潜在的に有する事業形態であるため」、「労働者派遣事業を認めることは適当でない」としています。
今回の法「改正」では、技能労働者の過不足状況を踏まえて一定の範囲で派遣事業の導入ができるとしています。
また大門氏は、建設産業で現在横行している偽装請負や違法派遣の取り締まりを急ぐべきだと主張、厚労省の青木功職業安定局長は「調査にあたりたい」と答弁しました。