2005年4月11日(月)「しんぶん赤旗」
京都 立命大平和ミュージアム 新装開館
見て・感じて・考えて
平和 私も一歩
改装中だった立命館大学国際平和ミュージアム(京都市北区、安斎育郎館長)が九日、全面リニューアルオープンし、早速、家族連れや中学生らが見学。十日も朝早くから見学者が訪れていました。
新しく生まれ変わった同ミュージアムは、「みて・かんじて・かんがえて・その一歩をふみだそう」をキャッチフレーズに、オープンした地階の「平和をみつめて」と今年一月から公開されている一階の「平和をしらべる」、二階の「平和をもとめて」で構成。
「十五年戦争」と「現代の戦争」をテーマにした地階の常設展示室(約八百平方メートル)には、石川文洋氏らフリーカメラマンの写真約九百枚や、広河隆一氏蔵「ファティーマちゃんのオルゴール時計」など約六百五十点を展示。すべての展示パネルを新調し、写真も展示品も大半が新資料で、「これは何でしょう」という問いかけから入る展示や、安斎館長の解説が聞ける「音声解説ガイド」の導入など、展示手法にも工夫を凝らしました。
岡田英樹副館長は、「十五年戦争の被害だけでなく日本の加害の歴史や、イラク戦争など評価がまだ歴史的に定まっていないことにも、今の時代だからこそ、踏み込んで展示した」と話します。
愛知県から来た中学生の成美さん(14)は、「すごい。当時の実物が展示されていて本当によくわかる」との感想。「平和について考えたことはなかったけど、イラク戦争や最近の日本と中国、韓国との出来事を見ていると、考えないではいられなくなった」と一生懸命メモをとっていました。