2005年4月9日(土)「しんぶん赤旗」
「二大政党づくりが
『オール与党』だとわかった」
志位委員長の訴えに共感
福岡2区補選 演説会に1800人
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民主党議員が学歴詐称の公選法違反で辞職したことに伴う衆院福岡2区補選の告示(十二日)目前の八日夜、志位和夫委員長を迎えた日本共産党演説会が福岡市民会館で開かれました。「暮らしを良くするにはどうしたらいいの」「消費税を上げないで」「憲法九条を守りたい」と、会場いっぱいの千八百人が参加し、熱気につつまれました。
同補選では、九日には自民・小泉首相、民主・岡田克也代表が応援に駆けつける予定で、「二大政党」キャンペーンが激しくなっています。
二つの争点はっきり
志位委員長は、マスコミは「自民、民主の争い」といいながら肝心の争点となると、「重要な政治争点は一向に浮上してこない」などと書いていることを紹介。「それもそのはず。自民、民主両党は国政の一番大事な問題で違いがない。憲法改悪と大増税では同じレールの上を走っている」とのべ、(1)大増税と負担増の道を許していいのか、(2)憲法九条を守るのか、壊すのか―の二大争点がこの選挙で問われていると訴えました。
第一の大増税・負担増問題で、志位氏が、定率減税の半減や年金改悪に加え、住民税の非課税措置がなくなることの影響が、福岡市の場合、所得・住民税、国保料、介護保険料あわせて三倍以上の負担になることを示すと、会場から驚きのどよめきが。
第二の憲法問題で、前日まで開かれていた第三回中央委員会総会で憲法改悪反対の多数派結集を呼びかけた意義にふれ、「国会では改憲派が多数でも、国民の多数が拒否すれば改憲はできない。反戦・平和を命がけでつらぬく日本共産党を大きくしてください」と訴え、拍手につつまれました。
まっとうな野党を大きく
最後に志位氏が自民と民主の違いのなさを、当事者が「三越と高島屋の違い」程度と話していることを紹介すると、会場は大爆笑。自民・公明の与党と民主党が「悪政を競う」だけでなく、「協議による悪政の合意形成」をすすめる段階にすすんでいる実態を、憲法問題での協議や年金・社会保障協議を例に示し、「いまこそ日本に、悪政に対決し国民の立場から責任ある改革を示す―まっとうな野党が必要です」「日本共産党はいよいよ野党の旗を高く掲げてがんばりぬきます」と力強く語ると、聴衆は大きな拍手で応えました。
山田ひろとし候補は「税金の無駄づかいをなくし、生活や福祉を第一にしてほしい、就職難を解決してほしい、地震や天災の被害を受けたときには支援を――この声にこたえるため、国会に送ってほしい」と決意を表明。仁比聡平参院議員も訴えました。
東区の団体職員(55)は「税金の使い方に本当に怒りに思っています」と話し、「二大政党が『オール与党』というのは、はっきりいってその通り。そのことにみんなが気付いてほしい」と感想を語っていました。