2005年4月9日(土)「しんぶん赤旗」
改憲国民投票法案の審議
自民「調査会に権限を」
山口議員が厳しく抗議
八日の衆院憲法調査会幹事懇談会で自民党の船田元筆頭幹事は、最終報告書提出後の調査会のあり方について、「現在の衆議院憲法調査会の基本的な枠組みを維持しつつ、これに憲法改正手続き法の審査及び起草権限を付与することが望ましいとの点で、ほぼ認識が一致した」として、この文言を報告書に加えてはどうかと提案しました。
これは、調査会を常設化し、改憲のための国民投票法案を起草・審議する権限を与える道を開くことを狙ったものです。
船田氏の提案は、議長に提出する最終報告書の素案について協議するなかで、要検討とされていた「今後の憲法論議等」との項目に関連して行われました。
日本共産党の山口富男議員は、「常設機関の設置の問題は、そもそも憲法調査会で調査などしていない。そのことを報告書に書くこと自身がまちがいだ」と批判。「そのうえ、幹事会で一度も協議していないのに認識がほぼ一致したとは断じて認められない」ときびしく抗議しました。社民党も提案に反対しました。
憲法調査会は十二日、幹事会を開き、船田提案も含めて、引き続き最終報告書と今後の日程について協議します。