2005年4月4日(月)「しんぶん赤旗」
沖縄・下地島
米軍機が35回飛来
昨年、過去最多に
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米軍と自衛隊の軍事拠点化が狙われている下地島空港(沖縄県伊良部町)で昨年、米軍機の着陸回数が三十五回に達したことが、国土交通省の資料で明らかになりました。同空港管理事務所によると、年間の着陸回数は過去最多です。
内訳はKC130空中給油機九回、CH46中型ヘリ二十回、CH53大型ヘリ六回で、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の所属機が中心と見られます。
同空港は在日米軍再編の中で、普天間基地の移転先としてとりざたされています。自衛隊部隊の配備の動きもあります。
下地島空港は県営で、一九七一年、建設にあたって県と国が「軍事利用はしない」との約束を交わしています。このため県は自粛要請を繰り返してきましたが、米軍は同空港の使用を始めた八二年から昨年まで三百二十二回の着陸を強行しています。
とりわけ、二〇〇一年以降、米タイ合同演習(コブラゴールド)や米比合同演習(バリカタン)などに参加する際に「給油」を目的として使用するケースが目立っており、米軍が東南アジアに展開する際の中継拠点にしています。
昨年六月以降、下地島空港に米軍や陸上自衛隊関係者が相次いで訪れています。今年一月二十日には米空軍中佐が「私用」と称して、昨年六月と九月には陸自関係者が「下地島空港一帯の地形の確認」のため視察しました。
地元住民の大多数は、下地島空港の米軍基地化にも自衛隊基地化にも強く反対しています。今年三月、自衛隊誘致決議を上げた町議会も、住民の猛反発を受けて白紙撤回しています。
民間空港昨年着陸全国では587回
国土交通省の資料によると、昨年、米軍機が日本の民間空港に着陸した回数は合計五百八十七回。〇三年の六百七十六回に比べて八十九回減少しました。内訳は福岡百十三回、長崎百三回、奄美八十一回、名古屋七十六回などとなっています。(表)
(1)福岡 | 113 |
(2)長崎 | 103 |
(3)奄美 | 81 |
(4)名古屋 | 76 |
(5)高松 | 54 |
(6)下地島 | 35 |
(7)仙台 | 31 |
(8)鹿児島 | 27 |
(9)熊本 | 17 |
(10)徳之島 | 8 |
その他 | 42 |
合計 | 587 |