2005年4月2日(土)「しんぶん赤旗」
「昭和の日」法案可決
共産党反対 祝日法理念に反する
衆院内閣委
四月二十九日(昭和天皇誕生日)を「昭和の日」とする祝日法「改正」案が一日の衆院内閣委員会で自民、公明、民主各党の賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。
日本共産党の吉井英勝議員は、昭和天皇は戦前、侵略戦争を進め、国の内外に未曽有の惨禍をもたらした最高責任者だったと指摘。この人物の誕生日を「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」(祝日法第一条)とすることは、侵略戦争の反省に立った日本国憲法の国民主権、平和、民主主義の原則から逸脱するものであると主張しました。
法案提出者の冬柴鉄三議員(公明)は「昭和を思い起こす日で、戦争を賛美したり、天皇をどうこうするという趣旨で提案するものではない」とのべ、長勢甚遠議員(自民)は「全体としての昭和を象徴するものとして、分かりやすいのが四月二十九日」と答弁しました。
吉井氏は反対討論で、先の天皇の誕生日を「昭和の日」とすることは、祝日法の理念と歴史の流れに逆行するだけでなく、この時代に対する国民の多様な認識を無視し、国民が容易に納得し参加できる日という祝日の選定基準にも反する愚行だと批判しました。